towertanのブログ

私大医学部入試の数学の問題をひたすら解いていきます.

久留米大・2022年前期第4問

正四面体の中に球をたくさん作っていく問題です.

「球$C_n$」は4つの球のうちの1つを指すものとし,(2)では4つの球すべてを指すものだと解釈します.

(1)の解答

$r_1$については,正四面体の内接球の半径を求めればよいです.

1辺の長さ$a$の正四面体は,1辺の長さ$\dfrac a{\sqrt 2}$の立方体から,縦横高さの長さがすべて$\dfrac a{\sqrt 2}$である$4$つの四角錐を切り取って作ることができます.したがって正四面体の体積は$\dfrac{\sqrt 2}{12}a^3$です.

また正四面体の一つの面の面積は$\dfrac{\sqrt 3}4a^2$であることと,正四面体を,各面を底面に持つ$4$つの三角錐に分割することを考えれば,

$$\dfrac 13\cdot\dfrac{\sqrt 3}4a^2r_1\cdot 4=\dfrac{\sqrt 2}{12}a^3$$

より$r_1=\dfrac{\sqrt 6}{12}a$を得ます.

$r_6$を求めます.$C_{n}$から$C_{n+1}$を作る操作が再帰的なので,$\{r_n\}$に関する漸化式を求めるとよいでしょう.

$C_{n+1}$は1辺の長さ$a$の正四面体の3つの面に内接しますが,ここにもう1つの面,つまり$C_n$と$C_{n+1}$の接平面が正四面体に切り取られる1辺の長さ$a_{n+1}$の正三角形$\alpha_n$を考えると,$C_{n+1}$は$1$辺の長さ$a_{n+1}$の正四面体に内接することがわかります.

ここで,$\alpha_1$はもとの正四面体の面と考え,1辺の長さを$a_1=a$としておきます.

$\alpha_{n-1}$と$\alpha_n$の距離は,$2r_n=\dfrac{\sqrt 6}6a_n$です.1辺の長さ$a_n$の正四面体の高さは$\dfrac{\sqrt 6}3a_n$なので,$a_{n+1}=\dfrac 12a_n$です.よって$r_{n+1}=\dfrac 12r_n$であることが分かります.

したがって,$r_n=\dfrac{\sqrt 6}{12}\left(\dfrac 12\right)^{n-1}a$なので,$r_6=\dfrac{\sqrt 6}{384}a$です.

(2)の解答

$C_2$以降の球は4つあることに注意して,無限等比級数を考えます.

求める体積は,

$$\begin{align}\sum_{k=1}^{\infty}\dfrac{4\pi r_k{}^3}3\cdot 4-3\cdot\dfrac{4\pi r_1{}^3}3&=\dfrac{16}3\pi r_1{}^3\sum_{k=1}^{\infty}\left(\dfrac 18\right)^{k- 1}-4\pi r_1{}^3\\&=\dfrac{44}{21}\pi r_1{}^3\\&=\dfrac{11\sqrt 6}{1512}\pi a^3\end{align}$$

です.